王子製薬の固有技術
(1)界面活性剤を使用しない乳化技術
クリームや乳液をつくるには水と油を均一に混ぜる界面活性剤が必要です。化粧品で使用する界面活性剤は種々の安全性試験をクリアした範囲で用いられていますが、界面活性剤はお肌に浸透しやすいことから、お肌(の細胞)に対する長期での好ましくない作用が皆無とは言えません。
従って、界面活性剤は出来ることならば配合したくない成分の一つと言えましょう。
現在、界面活性剤を使用しない技術としては、@水溶性高分子で油を乳化する方法、Aセラミドなどを用いて高エネルギーな機械力(物理的な力)を用いて乳化する方法があります。しかしながら、これらには種々の制約があり、従って得られる乳化物の剤形のバリエーションが限られるため、汎用的は乳化技術とは言えないのが現状です。
王子製薬の界面活性剤を用いない乳化技術は、アクアポウ シリーズでの細胞膜成分であるリン脂質による乳化、アクアプリ シリーズでのムクロジサポニンによる乳化の技術を発展させ、通常の乳化装置(パドル撹拌)で、しかも常温で、少量(1%以下)の天然由来成分(植物抽出物〔サポニンを含む〕、スフィンゴ脂質など)を用いて、数10%の油分を乳化する技術を完成させたものです。
これにより、様々な量の油成分を乳化出来ることから、乳液、クリーム、洗い流せるクレンジング等様々な剤形の乳化物をつくることが出来ます。
(2)防腐剤無配合の抗菌技術
防腐剤は、化粧品の製造中あるいは使用中の微生物による汚染を防ぐためになくてはならない成分と言えます。しかしながら、配合可能な範囲での安全性は確保されているものの、長期連用したり、傷などからお肌の内部まで浸透した場合などについては、全く問題がないとは言い切れません。微量でもお肌の細胞のDNAを傷つけるという報告も見られます。
従って、化粧品の品質保持には必須の成分である防腐剤と言えども、配合しなくとも微生物汚染の心配がなければ、お肌のための成分ではないので、お肌にとっては配合したくない成分と言えます。
王子製薬の防腐剤無配合の抗菌技術は、化粧品に配合されている抗菌性のある一般的な成分を最適に組み合わせる技術です。この技術により、王子製薬創業以来10数年、アクアポウ シリーズ、アクアプリ シリーズはもとより、全てのPBブランドで防腐剤を配合しておりませんが、使用前や使用中の微生物汚染のクレームは皆無です。従って、この確立された防腐剤無配合の抗菌技術を安心してご利用ください。
※王子製薬のこれらの差別化技術は、ご要望に応じてご依頼のPB商品に適用します。また、所定のロイヤルティでこれらの技術のみをご利用することも可能です。ご相談ください。